2010年9月10日金曜日

工業デザイナーの役立ちを考える

GOOD DESIGN EXPOにて、加湿器2点の製品デザインを見て感じた。

出来る限り、多くの顧客に支持される、製品のデザインをするのが
優れた工業デザイナーだと思っている、管理人。

ある製品デザインが、1人より100人に、100人より1万人に
1万人より100万人に、100万人より・・・の顧客に支持させる。

講演会でも、下図を使って、工業デザイナーの役立ちを説明している。
江戸時代、「熊さん」「ハッアン」のために道具を作るのは職人の仕事。
(円の大きさが支持する顧客の数)

ひとつの製品デザインで、多くの方々に「良いデザイン」ですね!
と言われて、ご支持いただけるのが、デザイナーの役立ち。

そのための方策として「ナニコレ?」よりも 「なるほど!」を大切にする。

すなわち、顧客の望む「一歩先」あるいは「半歩先」のデザインである。
そして、愛着を持っていただき、出来る限り長くお使いいただく。

そういう目で、2点の加湿器を見ると。

この写真のデザインは、オーソドックスにデザインされてる。
定番的な形状を、美しくまとめ。「なるほど!」。
「半歩先」で、どこにも置けそう。だから、誰にでも好かれそう。


このデザインは、何か別のことを感じる。「テープカッター?」
「ナニコレ?」。
なぜこの形が必要なのか、顧客は理解できるのだろうか?
「オモロイ!」と言って購入する人は、いると思うが、でも・・・。

さて、若いデザイナーの方はどう思っているのか?
機会があれば、冷たいものでも飲みながら、議論したいものですな。

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