2009年12月22日火曜日

成型時の抜きテーパーまでデザインする。

LAMYボールペンのケース抜きテーパーに感心

以前いただいた、LAMYのボールペンの透明ケースを、大事に取ってあった。抜きテーパーに興味があったから。

プラスチックなどの成型品を成型するとき、金型から外しやすいように「抜きテーパー」と「勾配」というものがいる。(言葉の説明は省く、管理人も混同している)

金型等を使って形を作るものには必要なものです。一般的にはプラスチックの表面光沢ではその「勾配」は約1度です。
1度とは、約60mmで1mmの勾配です。


このケースの透明部分の寸法は下記です。

73mmで片側0.6mmの「勾配」です。
角度は、約0.5度です。この程度だと角度が、「抜きテーパー」がついているように見えない。

生活者は、成型品に「抜きテーパー」が必要とは思っていない。だから見て判るほどの「勾配」があると「変な形や」と思ってしまう。

比較のため図面化すると、上が「勾配」2度で、下が「勾配」なし。
下が良いデザインに決まってマッシャロ!

プラスチックの商品デザインをしていると、この「抜きテーパー」との戦いと言っても過言ではない。

この、LAMYのケースデザインした人に脱帽ですな!
ひょっとすると、金型の技術者が偉いのかも? いずれにしてもドイツでは、ボールペンのケースまで、ここまで考えて商品化しているということですな!

0 件のコメント: