2010年1月29日金曜日

部品のデザイン 「品質・信頼性をデザインする」

N社の新聞記事を読んで、昔々印象に残っているN社の社長(当時)談話を思い出した。

日本海側の部品メーカーN社が、大阪の電機メーカーSH社に部品を購入してもらおうと、日参していた。

性能・品質・価格に自信を持っているN社の社長は自信満々で、大阪市南部にあるSH社を訪ねた。説明をしていて、よい感触だった。

でも、SH社の、技術最高責任者のSさんの答えは「NO」だった。
何度も足を運び、他社比較も作り、何度目かの時、N社社長は、Sさんに聞いた。「何がまだ足りませんか?」

Sさんいわく「性能・品質・・・よくわかりました、しかしこの部品の顔が、その性能・品質を表していない、だから話の中身が信用できない」と
すなわち「品質・信頼性が部品の顔に出ていない」と。

N社の社長は、製品である「部品」の「目で見る信頼性・デザイン」の向上に取り組んだ。 
性能・品質・信頼・品格・・・を表現する部品のデザインとは
写真はイメージ

部品のデザインでも、「ここは固定する」「ここは心臓部」「ここは・・・」
など、その部品の働き、特徴、使いかた等をわかり易くひと目で
「見える化」することが大切である。

形、色、テクスチャーにもその部品の性能・品質に合ったものがある。
また、ロゴや文字もしかり。

それを失敗すると信頼性のない形状になる。部品こそ、デザインディティール処理が重要で、間違えると、信頼感のないデザインになる。

N社の社長は満足いくものが出来き、そしてSH社を訪ね、Sさんに採用していただいた。その後N社は成長したが・・・

この不況で、今は苦しんでおられる新聞記事だった。
また原点に戻って考えたら・・・